頭が大きい

うちの子、頭が大きいような…

うちの子、頭が大きいような…

「子供の頭が大きいんだけど、何かするべきなのかな…」

あなたは今こんなことで困っていませんか?

子供の頭が大きくても、何が原因なのか、どうしたらいいのか迷ってしまいますよね。

このような不安を解消するため、今回の記事では子供の頭が大きいときの原因や考えられる病気、受診すべき診療科を解説していきます。

子供の頭が大きいときの原因は?

子供の頭が大きい場合、何か原因なのか気になりますよね。ここでは原因を大きく3つに分けて考えていきましょう。

両親のどちらかの頭が大きい

両親のどちらかが、子供のころからもともと頭が大きかったという場合は、子供の頭も大きくなることがあります。

頭の大きさは遺伝的な要素もあるため、両親のどちらかが頭が大きめの場合は、子供の頭が大きくても病気などが原因ではないこともあります。気になる場合は、頭の大きさ(頭囲)を測ってみて、母子手帳のグラフにつけてみましょう。

頭囲が母子手帳のグラフに並行するような形で大きくなっている場合は、あまり心配はいりません。

遺伝子の異常がある

頭が大きいという特徴をもつ遺伝性疾患がいくつかあります。遺伝性疾患は特定の遺伝子の異常によって起きる病気です。

その症状によって、頭自体が大きい場合や、脳が大きくなることによって頭が大きくなる場合があります。

いくつかの遺伝性疾患について、下で詳しく解説していきます。

脳の液がたまっている

脳のまわりには髄液という液体があり、脳を保護しています。髄液が何らかの要因によって循環しにくくなり、たまっていくと水頭症という病気になり、頭も大きくなります。

急に頭囲が大きくなっている場合は早めに受診しましょう。

水頭症の原因はさまざまですが、詳しい症状については下で解説していきます。

考えられる病気は?

考えられる病気は?

子供の頭が大きい場合、具体的にはどういった病気が考えられるでしょうか?

病名を明らかにするには医師に受診する必要がありますが、どういった病気があるのか気になりますよね。ここでは病名とともに、その特徴を解説していきます。

巨脳症ー毛細血管奇形症候群

巨脳症ー毛細血管奇形症候群は、近年認識されはじめた、特定の遺伝子変異によって生じる症候群です。この症候群の特徴は、生まれたときから頭が大きく、生後も頭が大きくなってくことです。

大脳や小脳が大きくなっていくことで、頭が大きくなります。

この病気には知的能力や運動能力の遅れ、てんかんなどの症状も含まれます。

水頭症

髄液という液体の循環がうまくいかなくなって、過剰にたまることで生じる病気です。

脳や脊髄のまわりは髄液によって満たされることで保護されています。髄液は脳室という空間でつくられ、脳や脊髄を循環していったあとに吸収されますが、その吸収がうまくいかなくなることにより生じるのが水頭症です。

症状としては、頭が異常に大きくなることがあります。

また、脳内の圧力が上昇することによって、甲高い声で泣いたり、吐いたりするといった症状や、けいれん発作がみられることがあります。

ソトス症候群

ソトス症候群は、頭が大きい、特徴的な顔つき、成長の度合いが大きい、知的障害や運動能力の発達の遅れなどが特徴の症候群です。

NSD1遺伝子という遺伝子の異常が原因とされています。

生まれつき頭や体は大きく、長い腕や高身長が特徴ですが、多くの場合には大人になると身長は正常範囲内になります。

合併症としては心臓の病気や腎臓の病気、てんかん発作、背骨の側弯(曲がり)などがあります。

ライソゾーム病

体内にはライソゾームという器官があり、そのライソゾームの中に存在する酵素のひとつが先天的に欠損しているために起こる病気が、ライソゾーム病です。欠損する酵素の種類によって症状は異なり、現在約50種類のライソゾーム病が知られています。

ライソゾーム病のひとつであるムコ多糖症Ⅰ型・Ⅱ型では、頭が大きい、額が突き出している、舌が大きいなどの顔つきの特徴があります。

ムコ多糖症Ⅰ型は、アルファ-L-イズロニダーゼという酵素の働きが低くなることで、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸という物質が体内に蓄積していき、様々な症状がおきる病気です。

ムコ多糖症Ⅱ型は、イズロン酸-2-スルファターゼという酵素の働きが低くなることで、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸が蓄積して様々な症状がおきる病気です。全般的にムコ多糖症Ⅰ型より症状が軽いとされています。

受診は何科?受診の目安は?

受診は何科?受診の目安は?

それでは子供が実際に頭が大きい場合、何科を受診すべきでしょうか。

小児科

子供を総合的に診てもらいたい場合、まず小児科を受診しましょう。子供は自分の症状をうまく説明できないこともありますが、小児科なら総合的に診察し、診断・治療してもらえます。

内科

自分の症状を説明できて、大人と同じように診察が受けられれば、内科を受診してもかまいません。診療施設によっては「内科・小児科」と幅広い年齢に対応しているところもあります。お近くの病院を調べてみましょう。

病気は早めに発見することで、早期治療につなげることができます。子供に症状が出ている場合には、早めに病院に受診することを検討しましょう。


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