「最近、子供の呼吸が息苦しそうで不安…」「子供が息苦しそうにしているけど、どうするべきなのかな…」
あなたは今こんなことで困っていませんか?
子供の呼吸が息苦しそうでも、何が原因なのか、どうしたらいいのか迷ってしまいますよね。
このような不安を解消するため、今回の記事では子供の呼吸が息苦しいときの原因や考えられる病気、受診すべき診療科を解説していきます。
子供の呼吸が息苦しそうな場合、何か原因なのか気になりますよね。ここでは原因を大きく3つに分けて考えていきましょう。
呼吸器は、鼻と口が入口で、気道、肺へと続いています。空気が鼻と口から入り、のどを通って、気道を通じて肺へと到達し、呼吸を行うことができます。
そのため鼻がつまっていると息苦しくなりますし、気道に異常がおこると咳や呼吸困難などの症状があらわれます。
心臓は全身に新鮮な血液を送り出していく役割をもっています。心臓から全身に血液を送り出す力が低下すると、血液が流れにくくなり、肺の血管に血液がたまります。
すると肺に水がたまり、息苦しさがあらわれます。
そのため、心臓に異常があると、息苦しいという症状がみられることがあります。
普段わたしたちは無意識におこなっていますが、呼吸を行うときにも筋肉が使われています。胸の中の空間を広げて肺の中に空気が入れたり、逆に肺を縮めたりするときに筋肉が働いています。
そのため、全身の筋肉に異常がおこり筋力が低下してしまう場合には、呼吸もうまく行えなくなり息苦しいなどの症状があらわれます。
子供の呼吸が息苦しそうな場合、具体的にはどういった病気が考えられるでしょうか?
病名を明らかにするには医師に受診する必要がありますが、どういった病気があるのか気になりますよね。ここでは病名とともに、その特徴を解説していきます。
鼻炎とは、鼻の中に炎症がおこり、鼻水や鼻づまりなどの症状が出る病気です。ウイルスなどに感染して起こるものや、アレルギーによって起こるものがあります。
鼻水が鼻腔につまっていたり、鼻の粘膜が炎症をおこして厚くなることによって鼻づまりになったりすることがあります。鼻づまりがあると鼻で呼吸ができず、子供が息苦しそうにすることがありますね。
ゼーゼー、ヒューヒューといった喘鳴や、激しい咳、呼吸困難などの発作があらわれる病気です。
空気の通り道である気道に炎症が起こり、狭くなることによってこれらの症状が生じます。重度の喘息発作では、呼吸が目に見えて難しそうになり、ゼーゼーといった喘鳴が出て呼吸が早くなります。
先天性心疾患は、生まれつき、心臓や血管の構造の一部が正常とは異なる病気のことを指します。この中で最も多いのが心室中隔欠損症です。
これは心室という心臓の中の部屋の真ん中を隔てる壁に穴があいている病気です。この穴があることにより肺の血管へ血液が多く流れてしまいます。
すると肺に血液がたまることで息苦しい、呼吸数が増えるなどの症状があらわれます。
筋ジストロフィーは、体を動かす筋肉の異常がおきる遺伝性の筋疾患の総称です。この中には色々な病気が含まれますが、どの病気も筋肉の機能に必要なたんぱく質を設計する遺伝子に変異が生じたためにおきる病気です。
たんぱく質の機能がはたらかず、筋肉がこわれていき、筋力が低下していきます。呼吸するための筋肉がはたらきにくくなることにより、呼吸が息苦しいなどの呼吸障害がおこります。
ほかの症状としては、歩けるようになるのが遅い、歩き方や立ち上がり方がおかしい、転びやすいなどの症状がみられます。
脊髄性筋萎縮症は、脊髄にある運動神経細胞に異常がおこり、だんだんと筋力が低下したり、筋肉がやせていったりする病気です。
泣き声を出すのも筋肉を使っているため、声にかかわる筋力が低下していると泣き声が小さくなります。
症状の重症度によって4つのタイプに分類され、Ⅰ型(重症型)は生後数週間で運動機能が下がってしまい呼吸がうまくできなくなります。
Ⅱ型は支えなしで立ったり歩いたりすることができません。
Ⅲ型は歩けるようになるが次第に歩けない、転びやすいなどの症状が出てきます。
Ⅳ型は成人になってから発症し、軽度の筋力の低下があります。
脊髄性筋萎縮症は、かつては症状を軽くするリハビリなどの対症療法が主な治療でした。現在では新しい治療薬が承認されており、早めに治療を受けることが有効です。
それでは子供が実際に呼吸が息苦しそうな場合、何科を受診すべきでしょうか。
子供を総合的に診てもらいたい場合、まず小児科を受診しましょう。子供は自分の症状をうまく説明できないこともありますが、小児科なら総合的に診察し、診断・治療してもらえます。
鼻水が出ている、鼻づまりがある、などの鼻の症状によって呼吸が苦しそうな場合は、耳鼻科を受診しても良いでしょう。耳鼻科では鼻の処置や鼻水の吸引をしてもらえる場合があります。
自分の症状を説明できて、大人と同じように診察が受けられれば、内科を受診してもかまいません。診療施設によっては「内科・小児科」と幅広い年齢に対応しているところもあります。お近くの病院を調べてみましょう。
病気は早めに発見することで、早期治療につなげることができます。子供に症状が出ている場合には、早めに病院に受診することを検討しましょう。
参考文献
https://www.nanbyou.or.jp/entry/285
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/professional/19-%E5%B0%8F%E5%85%90%E7%A7%91/%E6%96%B0%E7%94%9F%E5%85%90%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3%E4%B9%B3%E5%85%90%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E6%B6%88%E5%8C%96%E7%AE%A1%E7%96%BE%E6%82%A3/%E8%82%A5%E5%8E%9A%E6%80%A7%E5%B9%BD%E9%96%80%E7%8B%AD%E7%AA%84%E7%97%87
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