「最近、子供がよく咳をしていて不安…」「子供がよく咳がでるけど、何かするべきなのかな…」
あなたは今こんなことで困っていませんか?
子供がよく咳をしていても、何が原因なのか、どうしたらいいのか迷ってしまいますよね。このような不安を解消するため、今回の記事では子供がよく咳をしているときの原因や考えられる病気、受診すべき診療科を解説していきます。
子供がよく咳をしている場合、何か原因なのか気になりますよね。ここでは原因を大きく3つに分けて考えていきましょう。
風邪やさまざまな感染症にかかると、咳や発熱、鼻水などの症状があらわれます。感染症はのど等の呼吸器からかかることが多く、ウイルスや細菌が気道で炎症を起こすことにより、たんがたまったり、咳が出ます。
特に長引く咳を特徴とする感染症としては、百日咳やマイコプラズマ肺炎があります。
感染症にかかっていない場合でも、アレルギー源に対して気道が反応しやすくなり、咳の発作が出ることがあります。
気道に炎症が起こっていると刺激に対して過敏になり、さまざまな原因に反応して呼吸困難や咳の症状が出ます。こういった場合の咳はたんのからまない、乾いた咳が特徴です。
鼻水がたまる鼻の奥は、のどへと通じています。鼻水がのどへと落ちていくことを後鼻漏といい、咳の原因になることがあります。後鼻漏によって落ちた鼻水を「たん」として吐き出すだめに咳が出るのです。
鼻水・鼻づまりがあって「たん」のからんだ咳が出る場合は、こういった状態になっていることが考えられます。
子供がよく咳をしている場合、具体的にはどういった病気が考えられるでしょうか?
病名を明らかにするには医師に受診する必要がありますが、どういった病気があるのか気になりますよね。ここでは病名とともに、その特徴を解説していきます。
百日咳菌という菌に感染することでかかる病気です。
名前の通り咳が特徴で、特有のけいれん性の咳発作がおこります。咳が治まるまで約100日かかることから、百日咳と呼ばれています。
喉頭(のどの奥)が狭くなって、ケンケンという感じの特徴的な咳や、声がれ、呼吸困難などの症状があらわれる症候群です。
急激な炎症によって喉頭が腫れることでこれらの症状がみられます。クループ症候群の原因としてもっとも多いのはウイルス感染によるものです。
時期としては、生後3か月~3歳までの子供に多くみられます。
ゼーゼー、ヒューヒューといった喘鳴や、激しい咳、呼吸困難などの発作があらわれる病気です。
空気の通り道である気道に炎症が起こり、狭くなることによってこれらの症状が生じます。重度の喘息発作では、はげしい咳が出るとともに呼吸が目に見えて難しそうになり、ゼーゼーといった喘鳴が出て呼吸が早くなります。
花粉やダニなどのアレルギー源を排除しようとくしゃみや鼻水、鼻づまりといった症状が生じる病気です。
鼻の奥はのどへとつながっているため、アレルギー反応で生じた鼻水がのどの方へと流れると咳が出ることがあります。アレルギー性鼻炎は、上で説明した喘息と同時に起きている場合もあります。
副鼻腔は、ほほやおでこの骨の奥にある空洞です。感染症やアレルギーなどが原因で、この副鼻腔の粘膜で炎症が起きることによって副鼻腔炎が起こります。
ねばっとした黄色い鼻水、鼻づまり、頭痛、咳などの症状がみられます。鼻水が鼻の奥からのどの方に流れることにより、たんを伴った長引く咳が出ます。
脊髄性筋萎縮症は、脊髄にある運動神経細胞に異常がおこり、だんだんと筋力が低下したり、筋肉がやせていったりする病気です。
症状の重症度によって4つのタイプに分類され、Ⅰ型(重症型)は生後数週間で運動機能が下がってしまい呼吸がうまくできなくなります。
Ⅱ型は支えなしで立ったり歩いたりすることができません。
Ⅲ型は歩けるようになるが次第に歩けない、転びやすいなどの症状が出てきます。
Ⅳ型は成人になってから発症し、軽度の筋力の低下があります。
Ⅰ型の場合に呼吸につかう筋力が低下すると、たんを出すちからが弱くなり、たんを出すために咳を繰り返すことがあります。
また、感染症にもかかりやすくなるため、感染症にかかった結果、咳をしている場合もあります。
脊髄性筋萎縮症 は、かつては対症療法が主な治療でした。現在は新しい治療薬が承認されており、早めに治療を受けることが有効です。
それでは子供が実際によく咳をしている場合、何科を受診すべきでしょうか。
子供を総合的に診てもらいたい場合、まず小児科を受診しましょう。子供は自分の症状をうまく説明できないこともありますが、小児科なら総合的に診察し、診断・治療してもらえます。
自分の症状を説明できて、大人と同じように診察が受けられれば、内科を受診してもかまいません。診療施設によっては「内科・小児科」と幅広い年齢に対応しているところもあります。お近くの病院を調べてみましょう。
病気は早めに発見することで、早期治療につなげることができます。子供に症状が出ている場合には、早めに病院に受診することを検討しましょう。
参考文献
https://www.nanbyou.or.jp/entry/285
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