「最近、子供がお風呂を苦手そうにしている…」「子供がお風呂に入りたがらないけど、どうしたらいいんだろう…」
あなたは今こんなことで困っていませんか?
子供がお風呂をいやがっていても、何が原因なのか、どうしたらいいのか困ってしまいますよね。このような不安を解消するため、今回の記事では子供がお風呂を苦手にしている際の原因や考えられる病気、受診すべき診療科を解説していきます。
子供がお風呂に入りたがらない、入るのをいやがっている場合、その原因には何が考えられるでしょうか?ここでは原因を大きく5つに分けて考えていきましょう。
発達障害がある子供の場合、触覚が過敏で、お風呂のお湯が熱すぎと感じたり、痛いと感じたり、タオルの肌触りが気になったりすることがあります。
子供はもともと皮膚も薄くお風呂を熱く感じやすい傾向にあるため、お風呂のお湯はぬるめに設定することが有効です。子供の反応をよく観察して、どの感覚を嫌がっているのか見極めて対応しましょう。
体が温まると、かゆみを伝える神経の活動が高くなるため、かゆみを強く感じやすくなります。
もともと皮膚炎がある場合もお風呂上りに体が温まっているとかゆみが強くなります。体が温まった場合にだけかゆみが出る場合もありますね。そういったかゆみが出ることが嫌で、お風呂に入るのを苦手がっていることもあります。
慣れないうちは、水が怖いという子供は多いと言われています。
特に突然、水が顔にかかるとびっくりして苦手意識を覚えやすいと考えられます。子供が水を嫌がる場合は、足や手から順番に洗い、慣れてきたら顔や頭を優しく洗いましょう。
顔が濡れるのをどうしても嫌がる場合は、無理に洗わず、濡れたタオルなどで顔を拭いてあげましょう。
子供がお風呂に入りたがらないのは、「まだ遊んでいたいから」ということが理由の場合もあります。
行動や気持ちをうまく切り替えられず、「まだ遊びたい」という気持ちが続いているためお風呂に気持ちを切り替えられないんですね。そのような場合は遊びが始まる前のタイミングでお風呂に入ることを習慣にすることで、スムーズにお風呂に入れるようになると考えられます。
すでに遊び始めてしまっている場合、お風呂に誘うタイミングを変えたり、お風呂の時間をあらかじめ伝えておいたりして行動を切り替えやすいように対応してみましょう。
お風呂の時間は体を洗うだけで単調で、つまらないからという理由で嫌がっている場合もあります。
その場合は、お風呂で使えるおもちゃや遊びを用意してみましょう。今はお風呂用のおもちゃも安価な価格帯から様々なものがあります。
お風呂でも遊べるおもちゃを活用することで、お風呂に対して前向きなイメージを持てるようにしてみましょう。
子供がお風呂を苦手としているとき、病気が原因となっている場合にはどのような病名が考えられるでしょうか?
病名を明らかにするには医師に受診する必要がありますが、どういった病気があるのか気になりますよね。ここでは病名とともに、その特徴を解説していきます。
アトピー性皮膚炎の症状として、かゆみを伴う湿疹があります。
上でも解説したように、お風呂上りに体が温まると、かゆみをますます強く感じることがあります。また、かゆい所をかきすぎて傷ができていると、お風呂に入った際にその場所が痛く感じられ、お風呂を嫌がることもありますね。
汗をかくことに関わる「アセチルコリン」という神経伝達物質が関与して起こる蕁麻疹です。
お風呂上りや運動の後など、汗をかくと症状が現れます。汗をかいた際に、小さい皮ふの盛り上がりや赤みがたくさん現れるのが特徴です。かゆみの他に、ぴりぴりした痛みも感じることがあります。症状は一時的で、数分~2時間以内に自然に消えていきます。
お風呂上りにそのような痒みや痛みが出ることが嫌で、お風呂に入りたがらないことがあります。
体内にはライソゾームという器官があり、そのライソゾームの中に存在する酵素のひとつが先天的に欠損しているために起こる病気が、ライソゾーム病です。
欠損する酵素の種類によって症状は異なり、現在約50種類のライソゾーム病が知られています。ライソゾーム病の中でもファブリー病は、手足の先に痛みやしびれを感じる症状があります。温度の変化によって痛みが生じることがあり、そういった痛みが嫌で、熱いお風呂が苦手になることがあります。
ファブリー病はアルファ・ガラクトシダーゼという酵素の働きが低くなることでグロボトリアオシルセラミド という物質が体内に蓄積していき、他にも様々な症状がおきる病気です。
それでは子供がお風呂を苦手としている場合、何科を受診すべきでしょうか。
子供を総合的に診てもらいたい場合、まず小児科を受診しましょう。子供は自分の症状をうまく説明できないこともありますが、小児科なら総合的に診察し、診断・治療してもらえます。
皮ふに赤みや盛り上がりなどがあり、痛みやかゆみが生じている場合には皮ふ科を受診しても良いでしょう。小児科でも皮ふの症状は診てもらえますが、皮膚だけの症状であれば皮ふ科を受診しても差し支えはありません。
病気は早めに発見することで、早期治療につなげることができます。子供に症状が出ている場合には、早めに病院に受診することを検討しましょう。
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